ABM

ABCでは、アクティビティとそれに関連するリソース・ドライバとアクティビティ・ドライバを用いて間接費を原価計算対象に紐付けるので、本来は分かりにくかった間接費発生の因果関係が相当程度可視化されることになる。

たとえば、人件費がかかっている理由が、会議や移動というアクティビティに必要以上に多くの時間というコスト・ドライバを要しているからであり、それによって人というリソースを余計に要しているからだと分かるようになる。

それが分かれば、間接費を削減するためには、どのコスト・ドライバを削減し、どのアクティビティを削減すればよいかが分かる。コスト・ドライバとアクティビティが削減されれば、コストの発生源であるリソースの削減につながるので、コストが削減できるわけだ。

このように、ABCの計算過程において得られる情報を利用して間接費をマネジメントする手法をABM (Activity Based Management) という。

ABCは間接費の計算(=costing)が目的であるが、ABMは業務改善によってコスト削減を行うマネジメント手法である。

業務改善とは、会議時間を短縮したり、会議そのものを廃止したりすることだ。これは、「会議時間」というコスト・ドライバを削減し、「会議」というアクティビティを削減していることに相当する。

ただし、コスト・ドライバやアクティビティを減らしただけでは、コスト削減にはつながらない。たとえば、人件費という費用の発生源は、人というリソースである。発生源であるリソースを削減しないことには間接費はなくならないのだ。 リソースの削減まで踏み込まない業務改善は、コスト削減にはほとんど意味がないのである。